なぜ傷跡が残るのか?傷が直る過程を解説!

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傷は誰しも経験します。大きい傷から小さい傷までいろいろありますが、初期のケアを誤ると、この傷は後に残る可能性があります。ひどい場合は一生残る傷もあります。だから傷の種類やどのようにしたらいいのかを正しい知識を持ち対応する事が大事だと思います。

なぜ傷跡が残る?傷が直る過程を知ろう!

傷

傷(創傷)にはいろいろな種類がありますが、大きく内的要因と外的要因の二種類に分けられます。学術的には内的要因と外的要因により起こる損傷を総じて表し、鋭利な物で切った場合の創(そう)と打撲など切り口のない閉鎖的な傷(しょう)という異なるタイプでまとめられる損傷を表します。

傷が出来た後の体・細胞の変化

傷が出来た後は体や細胞はどのように変化するのでしょうか?傷の種類によって違います。個別に見ていきます。
1 擦過傷(さっかしょう) 皮膚を擦った傷で出血やひりひりした痛みを伴います。皮膚の表面だけで筋肉組織までは届いてはおりません。
2 挫創(ざそう) 小石などで皮膚が潰れて擦れたような傷。傷口からの出血もあり、しかし幹部付近の血管の挫減により出血がひどくない時もある。
3 切創(せっそう) 鋭利な物で切れた時に出来る傷。損傷を受ける組織は傷の深さと広さにより、場合により筋肉・腱・血管などに及ぶ。
4 割創(かっそう) 重量のある刃物などで皮膚や組織が割れる傷。
5 刺傷(しそう)  針などを踏んだ時に出来る傷。出血は殆どないが深部まで達している事が多い。

傷が治るまでの順番

具体的に傷が治るまでの細胞の動きをまとめてみます。
1 血液凝固期
怪我をして出血、血管に血小板が集まり空いた穴をふさぐ。痛みや腫れを伴う
2 炎症期(約3日)
感染症に対する身体の防衛の為損傷した患部の掃除や好中球やマクロファージ(白血球の一種)が毛細血管を通り、損傷部位に移動し不要物(バクテリヤや損傷した部位)を取り除く。マクロファージは線細芽細胞という新しい組織を作る細胞を分泌する。
3 増殖器(2~3週間)
線維芽細胞や肉芽細胞が損傷した血管・組織を再生します。線維芽細胞から分泌されるコラーゲンが組織の再生に重要となります。
4 修復期(1~2年)
線維芽細胞の活性化も落着きコラーゲン生成が少なくなり、分解吸収量と生成量が同じになっていきます。

なぜ傷跡は残るのか

このように自然治癒の力で再生して傷は治るのですが、傷跡が残るケースがあります。
傷ができても内部の細胞の働きにより表面上は目立たなくなります。しかし、傷跡が残るケースもあります。皮膚は3つの層(表皮・真皮・皮下組織)から成り立っていて、表皮は一定期間で入れ替わっています。これは表皮の最下層の部分から押し上がり、入れ替わっていくので傷(損傷)が皮下組織まで到達してしまうと残る場合があります。
これは皮下組織まで傷が達した場合に肉芽組織が増殖します。皮膚の新陳代謝より皮膚を戻すより傷口を塞ぐ事を優先する為にこのような活動をします。肉芽組織はタンパク質が主なので、表皮と比べると白いのでこれが傷跡として残るように見えます。また肉芽組織で埋まってしまうと再度戻る事はないので、このまま白いまま残ります。

このように傷を負うと自然治癒の能力により、傷が浅い場合は傷跡は目立たなくなります。それは各細胞が細かく運動する事により対応する為です。しかし傷が深い場所にいくと皮膚の再生より傷口の修復を最優先させ傷跡が色が違うケースもあります。これが傷跡として残ると考えられます。

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